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- Casieカジュアルアートオークション|モバオク!
- 2020年7月17日
- 読了時間: 2分

高橋 亮太
90cm × 90cm
ハンドメイドキャンバス(木・布)
ペンキ
***
本作品は、シリーズで 10 作品作ったうちの一点。
10点全て、杉の木を手作業で切り、枠を一から作りました。
そこにキャンバス生地を張り、全てハンドメイドでキャンバスを作成。
ひとつひとつ枠の形が微妙に違い、手作業だからこそ滲み出る「人間らしさ」「完璧ではない状態」を大事にしました。
出来上がったそれぞれのキャンバスを目の前にした時、どのように筆を動かすか。
いつも描く前に確固たる構想はなく、キャンバスと落ち着いて「対話」をしているような感覚の中、自然と一連の「流れ」が生まれ、10 作品が完成しました。
シリーズのテーマは「まとまり」と「アトランダム」。
それぞれの作品は一見キャンバス内にまとまっているように見え、実際は異質なものたちが合わさって、全てを構成している。
完成しすぎていると、どこか違和感を覚え、完璧を求めすぎると不自然さが生まれ、まるで人間の生きている様を表しているかのような 10 点が生まれ落ちました。
現代社会において、自分があるべき場所がどこか、やるべきことは何か、はっきりと分からないことが多くなったように感じます。
逆に捉えると、1つの道を選ばず、様々な道が交差する過程を楽しむ、という選択もできる。
どこかしら「アトランダム」な要素があるからこそ、完全・完璧にはない「偶然性」「突発性」「ずれ」が生まれ、面白いのでしょう。
予測不能な事態に柔軟に対応しながら、変化して、生きていく。
完璧ではない人生に納得して、迷いながらも自分なりに「まとまっている」様が、絵にも現れているのです。
本作品は色の3原色「赤」「青」「黄」、全ての色を含む絶対的な「黒」、そして曖昧な「アイボリー」、五種類のペンキで描かれています。
一筆ごとに、自分の「呼吸」を大切にしながら、まず同一方向に筆を走らせました。
一見均一に見える筆の運びは、ひとつひとつ違い、うまく共存しあっている。
見る人によって作品の「あり方」が変化してくれること・感じとる「何か」が異なることを、期待しています。
<作者からのメッセージ>
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