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無題




genn kaneko

額縁 530×415

作品 410×318 (F6)

和紙 墨汁


***


色々な画材、手法で描いていますが、和紙に墨で描く時間は二年ほど前から長くなりました。

色々な絵を描いていく中で、具象と抽象を自由に行き来する方法を探していたのだと思います。


何も考えずに描く事は無に近づく事です。

僕は散歩の後、何も考えずに描きます。

何も考えないとは難しい事なので歩いている間に、なるべく多くの事を考えます。

すると頭が視覚に頼りはじめ、景色に静けさを見つけ、思考が中断します。

その感覚で満たされてきたら帰って描き始めます。

すると数日後、客観的に見ても良い絵があるのです。


それとは違い、具象を描く時間は考えながら描きます。

修正も出来ますし、感情があっても良いと思います。そして、その方がよい場合もあります。


この絵の描き方は違います。

何もない、説明のつかない時間、空間へ向かう過程の断片です。

そのような場所、どこにも無い場所で描いたように思います。なので絵は無題です。


<作者からのメッセージ>






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